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まちづくり つらつら草

まちづくりに係わるさまざまな話題を“つらつら”と勝手気ままに発信します。

2011年2月のアーカイブ

天地人”っていいますと、戦国武将、 直江兼続を主人公としたNHK大河ドラマが思い出されますが、実はまちづくりなどにも使われる空間構成の手法も“天地人”といわれています。

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 わが国では空間構成の特徴のひとつとして空間に軸を設けず、破調の構成をとることがあります。
例えばお城の天守閣や生け花、枯山水の庭園など、小さなひとつひとつの要素をコントロールすることによって全体の空間を常にバランスさせています。これが“天地人”の考え方です。
 
一方、ヨーロッパの左右対称なバロック様式は、完成時においてすでに完全であり安定していますが、ちょっとした変化によってくずされると非常に不安定になります。
 
なぜか、日本人は古来から、シンメトリックな空間構成には、どこかに“クズシ”をいれたくなるようにDNAに書き込まれているようです。仙台駅前の青葉通りも数年前まで100尺規制により、高さ制限されていましたが、“クズシ”によって現在は“天地人”の空間構成を取り入れています。

こんにちは、いろは横丁シリーズもひとまずお休みにして、今日からは新たに都市空間についてお話するかいわいシリーズを初めたいと思います。

 
“かいわい”って、そのあたりとかを指す、結構アバウトな言葉ですが、このいい加減な“かいわい”を切り口に仙台などの都市空間について、特に落ちもなく、気になる“かいわい”ついて、ネタが続く限りお話しようというのがこの企画です。どうなることやらわかりませんが、お楽しみに!
 
さて、杜の都仙台には、景観計画や景観条例があり、他都市に比べればプランニングコントロールがなされ、美しい機能的な街並みを見せていますが、数年前にはど派手な色のカラオケビルが条例違反となるなどニュースとなっていました。
 
その同じ時期に仙台の景観で私が最も怒りを覚えたのがこの“かいわい”なんです。
 
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神社の鳥居は結界やアイストップなどとしての機能も持っており、朱色は、歴史的に高貴さの象徴なんですが、仙台の由緒ある大崎八幡神社の隣に神をも恐れぬこの所業、そして違う意味での破格なデザイン(奥の建物)はないでしょう!
 
今は取り壊したので心穏やかですが、車で通るたびに何も考えない商業建築に暗澹たる気持ちになったことを思い出します。
  
 
建築やまちづくりに関わるみなさん、反面教師として場所、空間を読みましょう!

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