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まちづくり つらつら草

まちづくりに係わるさまざまな話題を“つらつら”と勝手気ままに発信します。

2010年11月のアーカイブ

P8070050.JPGのサムネール画像今回は、いろは横丁でまちづくりを行ってきた結果である効果についてお話したいと思います。

 
まちづくりを進めていく上で重要なのは、当たり前のことですが、みんなで合意したコトを実行し、反省点を踏まえ修正し、成功を増やしつつ、どれだけの効果が得られたかということだと考えています。
 
PA020034.JPG例えばイベント後の“オツカレサマデシタ”という集団的自己満足?で終わってしまい、本当の反省会や定性的(感覚)な評価や定量的(数値)な効果を測定し、チェックして、次に繋げる(面倒くさい)作業が意外や少ないようです。
 
いろは横丁では、まちづくり活動の効果をチェックするためお店の方々を対象にアンケート調査と歩行者の通行量調査を定期的に行っています。
 
結果としてアンケート調査では、横丁を活性化するための取り組みについて、約9割強の方々が賛同していることがわかりました。つい数年前のことを考えるとカンムリョウですね!
また、一年前と比較して、横丁を歩いている人の数は増えたか聞いたところ、「減っている」が49%と最も多く、次いで「変わらない」が37%、「増えている」、「少しだが増えているが」14%と「減少している」と考えている人が最も多い結果となったのでした。
 
通行量調査は、いろは横丁が面しているアーケード街(サンモール一番町)の通行量が13,352人と前年比?2.7%減、アーケード街からいろは横丁に入った人が1,408人、前年比7.8%の大幅増となったのでした。
いろは横丁全体の通行量は、前年比1.8%の微増という結果となりましたが、面しているアーケード街側などの通行量が大きく落ち込んでいることを考慮すると大健闘していたんです。
ここでおもしろいのは、アンケート調査の歩行者通行量の感覚と実際の数値に大きな乖離が見られることですね!どういうことなんでしょう フシギデス?

ちょっと時間が経ってしまいましたが、今回は#11に引き続き9月末に完成した“路地裏の井戸端復活プロジェクト”についてお話したいと思います。

 
P3210014.JPG今回の“路地裏の井戸端復活プロジェクト”は、実は今まで実践してきたお祭りなどのなどのソフトから一歩踏み込み、いろは横丁関係者とのハード整備のコラボレーションをしながら、関係者が“路地裏の井戸端”に愛着やオーナーシップを持って育ててゆくことが可能なのかという社会実験を試み、あえて7月末?9月末の2ヶ月間、ゆっくりと少しずつ整備していったのでした。
 
最初は、“ガチャポン”の手押しポンプを復活し、仙台七夕祭りには学生さんたちが冷えたスイカを提供したり、河北新報さんや東北放送さんにも取り上げていただき、都市の中の意外なスポットとして話題性を振りまきました。
 
P8210004.JPG続いて縁台や板塀、昭和レトロな外灯、そして井戸の洗い場の整備と少しずつ手づくり感一杯の井戸端が創られていくにしたがい、当初イメージしていたより多くの方々が井戸端に愛着を持って接していることを肌で感じることができ、この井戸端が文字通り、井戸端会議が出来る新しい溜まり場、まちなかの異空間、路地裏のフォリーとして復活することができたのでした!
 
 
そして、不思議なことに、整備が進むにつれ、タバコの吸殻やゴミが目に見えて減っていくんですね。フシギデス!
 
 
(この“路地裏の井戸端復活プロジェクト”は、次の方々のご協力により完成いたしました。)
 
P9170133.JPG手押しポンプの設置など大活躍のいろは横丁の金八さん、すけぞうさん、ロックンロールミュージアムさん、佐藤事務長さん、そして適切に取り仕切っていただいた魚富士(理事長)さん、ありがとうございました。
 
東北工業大学ライフデザイン学部の武藤さん、渡辺君、愛嬌のある”ゆるキャラ”の竜神(仮称 ベガ竜)さまを即興でデザインいただきありがとうございました。大工さんの梅津さん、左官の佐藤さ P9170136.JPGん、すばらしい職人技どうもありがとうございました。

大車輪の活躍のNPO法人まちづくりcomの大棟梁久慈さん、主任建築家高橋(宏)さん、ベガサポの洞口さん、塩竃担当佐藤君、そして名伯楽松本さん、総監督の佐賀先生お疲れさまでした。
 
“路地裏の井戸端復活プロジェクト”は、財団法人宮城県建築住宅センターの平成22年度「まちづくり活動」支援助成を受け整備することができました。どうもありがとうございました!