あと一週間もすれば「秋分」です。先日まで真夏日が続いて残暑が厳しかったのですが、この頃は空の雲・草花等から秋を感じることが多くなってきました。
そこで今回は、日本人の郷愁を思わせる和の「格子」についてです。
建築で言う格子は、角材を縦横の格子状に組み上げた建具のことで、採光・通風と盗難防止を兼ねて、民家の正面に盛んに取り付けられました。特に、京町家では表構えを構成する代表的な要素となっており、格子によって商売がわかると言われる様で、「米屋格子」・「炭家格子」・「糸屋格子」・「酒屋格子」等、職業や商いの内容に適した多様なデザインの格子が創られ使われていました。
格子の種類はとても多く、組み合わせも様々で、建築の意匠的にみても多種多様の格子があります。また建築外観のモチーフとしても格子は積極的に多くの建物に使われています。