メンバーズブログ

小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

「終息」と「収束」

ニュースは未だ、連日、コロナ関連が中心。
ネットの記事も同様です。
今月19日には、ほとんどの自粛要請が解除になるようですが、
だからといって、すぐに、もとの生活に戻れるわけもなく、
経済的な影響に関していえば、今後の方が大変なのかもしれません。

また、一部の「〇〇自警団」のような行き過ぎた「自粛強制」の話もあり、
コロナ自体とは別の心配もあるようで。
だからだと思いますが、
先日見かけた車のナンバープレートには、こんな表示が。
ナンバー.jpg
・・・・・・・
そう、ね、書いておかないと、何かされるかもしれいし。
それこそ、本当は、免許取得以降の期間でいえば、「宮城の方が長いのに!」
と、いう事実があったとしても、書いとかないと、わかってもらえないしね。


そんな状況ですので、コロナに関しては、
「いったい、いつ終わるのか?」
「そもそも、どうなれば、『終わり』なのか?」と、
誰もがさすがに気になり始めて、そういう記事も増えてきて、
フト、と気づいたのが、表題。

「終息」と「収束」

コロナの終わりに関しての記事で、上記の二つの「しゅうそく」が、
かなり混在してまして、誤字なのか、意味による使い分けなのか、
結構アヤシイ気がしたのです。

手元にある国語辞典によりますと、

■「終息」

終わりになること。終止。

■「収束」

①分かれていたものが集まってまとまること。
②おさまりをつけること。
③《数学》変数の値がある有限な一定の値にいくらでも近づくこと。収斂。

と出ていました。

ある意味、似たようなものとも、言えなくもないのかもしれませんが、
雰囲気としては、こういう違いがあるのではないか、と。

①コロナウイルスが撲滅される
 → コロナの「終息」

②コロナウイルスの治療法が確定する(確実な治療薬ができる)
 → コロナの「収束」

③コロナウイルスのワクチンが完成する
 → コロナ禍(パンデミック)の「終息」

④なんとなく感染者増加が頭打ちになった上で、人々が自粛生活に耐えられなくなり、
 「もう、いいんじゃないの?」という雰囲気になってきた
 → コロナ禍(パンデミック)の「収束」

過去のパンデミックの事例を調べてみると、
はっきりとした「この日で終了しました」的な、「終了」というのはほとんどなくて、
「まぁ、『終わった』、という事で、いいのかな・・・」の方が多いようで。


①の「終息」がくるのは、
「天然痘」のように、ワクチンによって医学的な終了=「撲滅」に至った例はあるものの、
それにはとても長い時間がかかっていますので、
まだ何年も先の話と思われます。

②の「収束」は、
様々な新薬の開発と並行して、
「レムデシベル」を始め、過去の抗ウイルス薬の検証が進んでいますから、
そう遠くない、と思いたい。
但し、感染初期と重症化後では、当然必要な治療薬が変わってくるので、
この両方が確立されないと「収束」とは言えないのかもしれません。
実際に、それら治療薬が十分に出回るには、もう少し時間が必要そうです。

③の「終息」は、
先が見えたという点で、パンデミックは収まり、
ワクチン完成時には、並行して開発されている治療薬もかなり出回っていると思われ、
皆が慌てなくなると思われます。
しかし、ワクチンが完成するまでには、様々な治験と承認が必要ですから、
最新のニュースで見ても、年内に臨床試験開始が最短で、
完成は早くても来年(2021年)の後半との話がほとんどです。

そうすると、一番早いのは④の「収束」になるのではないでしょうか?

日本での死亡率の低さは「ファクターX」という言葉と共に、
原因がわからないままになっていますが、
他のアジアの国々でも、同じような傾向がみられていますから、
原因はわからないままに、
「これ以上、ひどいことにはならないんじゃないか」的な空気があるように感じます。

そして、何より「経済が回らない」という事態に対する疲弊。
緊急事態宣言も解除されてしまいましたから、
「新しい生活様式」と言われても、
なんとなく、雰囲気で「もう大丈夫なんじゃないの?」という方にシフトし、
「これ以上ジッとしてたら、そもそも、生活できないよ。」という、
そもそも論が増えていくか、と。

今後、色々な理由をつけて、
「もう大丈夫だ、たぶん、」みたいな話が増えるような気がします。

・・・・・
伝染病の研究に命を懸け、黄熱病で命を落とした「野口英世」先生。
出身地でもある会津若松に先生の銅像があるのですが、それがこれ。
野口英世.jpg
「忍耐」
と書かれています。

画像は、何年か前に当地に行ったときに撮影したものですが、
今、この時に見ると、
なんだか、とっても、襟を正さずにはいられない感じがします。

この記事を書いた人

斉藤 一則

斉藤 一則(株式会社マイザ)

事業企画担当。
遊休地や低利用建物の効率化提案から賃貸管理・リフォームサポートまで、建築・不動産関係が専門。
旅行好き。

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