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マクロの眼

プロジェクトエンジニアを僭称(?)中

2018年9月のアーカイブ

中のヒトに「カサマさんはオクフェスヘビーユーザーですから」と言われてしまうこのカサマ。

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意外にもこのブログ「マクロの眼」では初記事な訳ですが、2018年の今年、初日に威力偵察したらいきなり全然予想外の空間が広がっていて、度肝を抜かれたですよ。

2018年9月13日(木) @ 錦町公園

【仙台オクフェス威力偵察】
錦町の仙台オクトーバーフェストに、閉店寸前に威力偵察するなど。すごい、ついにお独り様用の立食テーブルまで出来たぞ!

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でも、あくまで威力偵察なので、ヴァルシュタイナーのナチュアルーブ「MASS(1L)」だけにしておこう。。
これから仕事だし。

しかし何だ?このオクフェスは・・・?

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何で秋田の嶋田ハムさんが出店しているんでしょうね?確かにオクフェスといったらソーセージですが、祭りの屋台とかじゃなくて、何でガチ勢がいるんでしょうか・・・?

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というか、やくらいビール(宮城県)、遠野麦酒(岩手)、松島ビール(宮城)、田沢湖ビール(秋田)、夢花まき麦酒(岩手県)、いわて蔵ビール(岩手県)・・・
東北を代表するクラフトブリュワーズだらけ。
やくらいビールさんに至っては、何故かメインテントの中に出店しているし。

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あれ?オクフェスなのに、微妙にドイツじゃない・・・?

食べ物もすごいぞ?
ハミングバード、ナクレ、かきやのKakiya、岩出山家庭ハム、五橋周平、そして嶋田ハム・・・

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どうなっている、仙台オクフェス
何やら極東でオクトーバーフェストが、独自に進化した感がありますなぁ。

<補足>

かつて、大人の事情により勾当台公園で開催できず、錦町公園でガラパゴス的に進化した「仙台オクトーバーフェスト」
以前は中央資本主導の某元ジャーマンフェスタとの熾烈な闘いを演じていたかのように思われていた、地元連合の仙台オクフェスですが、ここ数年、どんどん多様化していて、もはやビアフェスでは説明できぬ。

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実際、震災以降に他の日本のオクフェスでは見られない巨大なメインテントや、公園全体がエンターテイメント空間になっていたり。

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そもそもポテトとソーセージしかない印象のオクフェスが、いつの間にか地元食材を使った実力派の飲食店が出店して質的に大いに向上し、ここわずか数年で急速に変わっているように感じられる。

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こ、これは一体・・・。

ではオクトーバーフェスト初期、震災前の2010年のコンセプトを確認してみましょう。

「2006年からスタートした仙台オクトーバーフェスト。2010年で5回目の開催となります。 本場ミュンヘン同様に「本場ドイツビール」「ドイツ製テント」「ドイツ製ベンチ・テーブル」「ドイツ人による民族音楽の演奏」とドイツ本国で使用されているものをご用意。秋の恒例ビール・フェスティバルです。」

そして2018年のコンセプトがこれです。

「杜の都仙台のビール祭り『仙台オクトーバーフェスト』は2006年スタート。本場と同時解禁のオクトーバーフェスト公式ブランドビールをはじめ、東北のビールやワイン、お酒にあう料理が揃い、『地産地消』『地域活性化』『国際理解』をテーマに『東北・仙台の味わいが集う祭り』として進化してきました。 これからも『ここでしか出会えない喜び体験』として、たくさんの『おいしい』が集まり『たのしい』を感じる、『みんなの地域のイベント』を目指していきます。」

いつの間にか、「ドイツ本場の雰囲気が楽しめるビアフェス」コンセプトは改変され、「地産地消の地域の食イベント」に変わっておる。
この8年の間、何があった?

震災があったな。

実は「本場の~~が味わえます」というのは、本場ではない場所で打ち出されるコンセプトであり、本物ではないという宣言にとらわれかねない、危険な悪手・・・ッ!それが、「独自性」を出そうとしたとき、地域に回帰するのは一見ありがちに見えるが、外国のフォーマットをインストールしておいて地域性をアドインし、でもこれほどまで徹底した事例を近年知らぬ。これは、主催者の上から下までの秘めたる地域愛、あるいは対抗心が隠れ見える。
そしてこれは他の地域の組織体が仙台では対抗できない、絶対防御壁コンセプト・・・。

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実はあれほどの震災があったにもかかわらず、一見すると仙台は大して変わっておらなんだ。しかし、妙に起業家が増えたり、妙に地産地消イベントが増えたり、じっくり観察しないと見えない変化が、所々見受けられる。
あの震災は、ダレカのナニカのスイッチをつけ続けているのやもしれぬ。

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青葉祭り、仙台ジャズフェス、光のページェント・・・。
バブルの前後に生み出された、新しくてロックなはずの平成の祭り達が、その強力なコンセプトによってむしろ自縄自縛になって進化を凍結したのに対し、今や仙台最大の食の祭典となったこの仙台オクフェスは、コンセプト自身が実は可変な要素であるという、極めて柔軟でしなやかな未来を見せてくれている。

これはナニカを維持しようというマネージャーの仕事ではなく、ナニカを作っていこうというリーダーシップのシゴト、しかも多層的に複数のリーダーシップが存在したのかもしれない。後世、仙台の祭りは「Before 震災」と「After 震災」の二つに分類されるかもしれぬ。これは進化・・・?

いや、ち、違う、まさか「アウフヘーベン(aufheben;止揚)」・・・?

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そんなかんなで、平成の終わりに次の時代の予感したところで、クールに仕事を再開するために独り錦町を去る、シックでメロウな41歳(ロスジェネ独身)。

この記事を書いた人

笠間 建

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