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マクロの眼

プロジェクトエンジニアを僭称(?)中

2010年12月のアーカイブ

まずは一センダイジンとして、12月15日の配電盤火災による、週末をまたいだ1週間のページェント中止について、遠方から楽しみに来仙された皆様にお詫び申し上げます。

DSC_1916満月ヒカペ.jpg

AC-DCコンバータのショートによる火災という、電気機器の根本をなす基本トラブルについては、メーカーには猛省を求めたいところです。

一方、即座に伊達武将隊などの追加イベントやケヤキライトアップ作戦を柔軟に編成した関係各位、また時間を惜しんで2700にも及ぶすべてのコンバータを確認し、わずか4日間でこれのほとんどを調達・交換(よく在庫をかき集めたものです)というロジスティクス的には離れ業を行った現場の皆様お疲れ様でした。

完全再開まで時間がかかったとの批判もあるようですが、「断固として慎重な姿勢を一貫」した実行委員会の判断は、今回のクライシスマネジメントとしては、やや情報発信が遅れがちだった点を差っ引いても、常識的で理にかなったものだったと思います。

DSC_3914ヒカペ水たまり.jpg
一方、別の面で興味深い側面が見えました。
今回急きょ行ったケヤキライティングは、フィンランドでライティングを学んだ照明デザイナーの梅田かおりさんが担当されたようです。
フィンランドから召還した「本物のサンタ」を含め、今回の危機に際して、極東地域でなぜか特異的にフィンランド人脈が強い仙台の特徴が出た感があります。
ちなみに、今回のサンタ召還にあたり、日本の子ども達からサンタクロース協会なる結社(?)経由で、サンタに4万6千通あまりの手紙が送られたそうです。
そのうち、宮城県の子供たちが67%以上を占めて、ぶっちぎりでサンタ召還を実現したとか。
以前「仙台フィンランド健康福祉センタープロジェクト」に携わっていた者としては、そんなサンタ好きが高じて3万1千通も送ってしまう小さな市民の皆さんの漢気(おとこぎ)に乾杯です。
DSC_2206ヒカペ花屋.jpg
余談ですが、カサマは以前このサンタさんと話したことがあります。
ただでさえ
「ヘイ!今日スオミ(フィンランド人)を見かけたぜ!だからきっと今日は良いこと有りそうだ、HAHAHA
という四つ葉のクローバーのようなジョークが欧州にはあるほど不思議な存在感を持つ少数民族のフィンランド人(人口は約500万人と、北海道並み)の、しかもサンタ氏と直に話したのです。
きっとカサマは、一生良いことが続くに違いないかもしれないような気がしないでもありません。
その経験から冷静かつ論理的に導き出した答えを言わせて頂くと、彼は本物です。
サンタは実在しているのですよ、全国の夢を忘れた大人の諸君。
DSC_7494日立サンタ.jpg
そんなわけで、本来は前回の続きで、もうほとんどの市民が忘れかけているこのイベントの驚くべき意味と、コンバータのショートよりももっと深刻な課題を書こうと思っていたのですが、忘年会のお酒続きで微妙に頭がもうろうとしているので、これは次回と言うことで。

   「デートで光のページェントを見に行くと、そのカップルは別れる。」

これは私が高校時代から言われていた都市伝説でした。そのような迷信の類にまったく否定的なカサマですが、ある日実際に自分にその災難が降りかかったことから、もしかしてそれには一理あるのではないか?と一時期にわかに信じ込みそうになったことがありました。
 
恋人達のヒカペs.jpg
 
しかし21世紀になりインターネットの発達のおかげで、どうもその類の「都市伝説」は日本中にあることが、いとも簡単にわかりました。
 
「デートで函館山からの夜景を見ると、そのカップルは分かれる」
都庁の展望台から夜景を見ると、そのカップルは分かれる」
「立川の昭和記念公園のイルミネーションの冬花火を見ると別れる」
「神戸ルミナリエを見ると、そのカップルは分かれる」 などなど。
 
これでは日本ではカップルは夜景やイルミネーションを見に行くことができません。
日本中の夜景撮影を楽しむ夜景撮影マニアの私は、おそらく一生ケッコン出来ないに違い有りません。
 
恋人達のヒカペ(サンタ前)s.jpg
 
こうした情報の氾濫から、いくつかの理由が考えられます。
(1) 社会学でいうところの典型的な「流言」現象
(2) 別れた当事者による夜景・イルミへのスケープゴートの感情の拡散
(3) 日本からカップル絶滅を目的とした秘密組織の大規模な工作
(4) 神がそのように世界をプログラムした
 
このうちあったらおもしろいなと思うのは(3)。
 
第一段階として、全国からカップルを引き裂くことに情熱をかける志願者を集めます。彼らのプロ―フィルは、おそらく最近つらい別れを経験した人々に違いありません。
勧誘者はこう言います。
「悪いのは君ではない。もちろん、君のかつての恋人でもない。すべては夜景が悪いんだ。」
 
そして、最近二人で夜景やイルミネーションを見ていないか?と、あたかもそれが原因であったかのように間接的に誘導します。経験豊富で、自信に満ちてふるまう勧誘者。最後にターゲットに対して「他のカップルを分かれさせるとあなたは幸せになります。」という類のインセンティブを与えるのです。
資金源は彼らからの会費。一見それは単なる婚活組織に見えるに違いありません。
「難しいことをする必要はない。単にその日会った同僚に、その日見た掲示板やSNSに、『夜景やイルミネーションは危険だ!』と伝えるだけでいい・・・。」
 
そうして彼らの組織は社会に根深く浸透していく。彼らは一つの意思の下で独立して判断し、動く。その組織は縦横につながり、有限であるが果てはない。一つを排除しても、他の「細胞」と「パイプ」は生き残るだろう。そう、あたかもこのインターネットのように
 
彼らは遠くから、その情報網を以てわれわれを監視しているかもしれない。
いや、もしかして、今この瞬間にもこの定禅寺通りをにやにやしながら歩いている工作員がいる
 
などと、自分の妄想に「くっくっく」と笑いを押し殺しながら定禅寺通りの光の空間を一人歩く、年の瀬のある日のカサマなのでした。
 
・・・
 
そんなもはや仙台の日常の一風景になった「ヒカペ」ですが、ある日、この「ヒカペ」が実はこの街の未来にとって、その命運を左右しかねない、とてつもないイベントであることに気づいたのです。
 
<次回につづく>

この記事を書いた人

笠間 建

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